INTERVIEW 2017.04.21

3月のライオン

「神木くんのドキュメンタリーを撮るような気持ちで挑みました」

羽海野チカが描く魂の物語「3月のライオン」が、前後編にて遂に実写化。『君の名は。』の熱演も記憶に新しい神木隆之介が孤独なプロ棋士・桐山零を演じ、『るろうに剣心』シリーズの大友啓史監督が丁寧にヒューマンドラマと向き合った。「闘いの前編」が絶賛の声を集めるなか、「愛の後編」の公開に先駆けて行われた札幌での舞台挨拶の模様をお届けする。

3月のライオン

© 2017 映画「3月のライオン」製作委員会

4/2(日)@札幌シネマフロンティア

———ここ北海道でも前編が絶賛公開中の「3月のライオン」ですが、無事に公開された今のお気持ちは?

神木「プロモーションなどで北海道には何度も来ているので、久しぶりに空港に着いた時に「懐かしい景色だな」って思いました。いつも応援ありがとうございます。本当に素敵な作品なので、ぜひたくさんの方に楽しんでいただきたいです」

大友監督「羽海野チカさんが描く原作の完成度がとても高いので、芝居が織りなす感情を丁寧に拾って一人の少年の成長を丁寧に撮らせていただきました。これまで血まみれの作品が多かったので(笑)」

———神木さんの起用が決まったのは、企画のどのタイミングでしたか?

大友監督「企画が動き出してすぐですよ。珍しいことですが、満場一致で。今回は中学生でプロ棋士になった役ですが、神木くんも気がついたら呼吸をするように芝居をしていたプロだったので、そこが桐山零くんとの共通点だと思うんですね。なので、最初に会った時に「神木隆之介のドキュメンタリーを撮りたい」っていう話をしました」

神木「僕自身、原作が大好きで、答えがないような作品だと思っていて。人間ってひとつの感情で動いているわけじゃないし、立場や状況によって見方も変わるので、読んだ人それぞれ感想が違うんですよね。でも、人間(自分)が演じることで答えを出してしまいそうになることが恐かったです。役作りに関しては悩みましたし、プレッシャーもありました」

———役作りに関して、将棋の練習をたくさんしたとお聞きしました。

神木「撮影が始まる2、3ヶ月前から、プロ棋士の方に指し方を本格的に教わりました。将棋を指すシーンでは表情のカットだったり盤面のカットだったりいろいろ視点が変わるんですけど、どのカットが必要な時も最初から長回しで撮ってるんです。なので、徐々に焦りや迷いが出てくる緊張感っていうのが、ちゃんと伝わるんじゃないかなと思います」

大友監督「キャラクターそれぞれに駒音があって、芝居によって全然違いますよ。その音を丁寧に拾っているので、そこは注目してほしいですね」

———もうすぐ後編の公開も控えていますので、見どころなどをお願いします。

神木「この作品は、スタッフやキャスト一同が魂を込めて作った作品です。皆さんが楽しんでくださればそれが嬉しい。欲張りなことを言うと、さらに「良かった」って言っていただけると、もっと嬉しいですね」

大友監督「将棋を指すシーンは刀を持たない斬り合いだと思って撮りましたので、他のほんわかしたシーンとのギャップも楽しんでもらえたらと思います。本気でなにかに取り組もうとしている人にとって必ず背中を押してくれる映画になったと思うので、ぜひご覧ください」

映画『3月のライオン』

監督:大友啓史
出演:神木隆之介、有村架純、倉科カナ、染谷将太、清原果耶、佐々木蔵之介、加瀬亮、前田吟、高橋一生、岩松了、斉木しげる、中村倫也、尾上寛之、奥野瑛太、甲本雅裕、新津ちせ、板谷由夏、伊藤英明、豊川悦司、他

前編:札幌シネマフロンティア、ユナイテッド・シネマ札幌、他にて公開中

後編:4/22(土)より、札幌シネマフロンティア、ユナイテッド・シネマ札幌、他にて公開

3月のライオン

© 2017 映画「3月のライオン」製作委員会

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